ペーパーレスと触感
ペーパーレス ipad pro 設計事務所

スタッフ全員に iPad Pro を配り、所内ペーパーレス化から半年が経つ。
スケッチでの検討や図面チェック等も iPad Proを用い仕事をしている。

ペーパーレス化を進めていると、紙に印刷された媒体やカタログ等に躊躇する。
簡単な資料については「webで見ます」や「PDFありますか」と聞くことが多くなった。

情報伝達にカタログなど媒体の質量がそこまで必要なのかという疑問、そして単に紙が勿体ないという思いからなのだが
紙を丁寧に取り扱い始めた事により、その質に対する感覚が昔より研ぎ澄まされ、紙に印刷された本やノベルティを大切にするようになった。

紙に対する愛着が更に湧いてくるのも、ペーパーレスの効用なのかも知れない。

ペーパーレス ipad pro 設計事務所

2~3年前から定期的に本屋さんが来てくれるようになった。
毎月3回だけど、スーパーカブに乗って本屋のおじさんが事務所に来てくれる。

「今日は暖かいですね」
「こんな本も発売されましてね」や
「この本は売れてます」から
「今度、こんな催しあるみたいですよ」等、
本屋のおじさんと話しながら情報を聞く。
そして紙に印刷され製本された本を受け取ると共に、その質量を感じ取る。
ペーパーレスでは味わえない、触感だ。

僕は設計がまとまり
図面を施主さんに渡すときは
紙に印刷の上、製本してお渡ししている。
少しでも、設計の触感をお伝えできればと思いつつ
そして、完成した建物も大切にお使い頂ければと思いつつ。

[ 2019.04.06 奥和田 健 ]

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