17月の住居 | 17 moon house



敷地は起伏のある住宅街の頂部にあった。

調査のため敷地を歩くと、前面道路から奥に向かうほど、段々と北側に飛び出していく、個性的な形状であった。

そして、南側の隣地は、当該敷地より標高が高い上に、背の高い建物が建っていて、本敷地への採光に工夫が必要だと感じた。

17月の住居

建主は単身。

住空間における生活の中で、他人に気を遣う必要がない。

そのため、内部建具の必要性も少なく、生活空間を大きなワンルームで構築することができる。

されど、友人を招き食事もするパブリックエリアと、睡眠や入浴をするプライベートエリアは、少し離したいという気持ちも存在するであろう。

住宅の計画においては、上記の要素を考慮したうえで、南側にある隣地の住宅の影響を考慮し、中庭をスリット状の平面形状にすることを考えた。

17月の住居
敷地中央の、スリット状の中庭は、住宅内外に光を届けるバイパスとしての機能を与えた。

そして、先の住要素(パブリック・プライベート)を、住宅内において、緩やかに繋ぐことを試みた。

17月の住居
外部。コンクリートの大屋根と壁で構築している。この建物の左脇がエントランスへとつながるアプローチとなっている。
17月の住居
リビングから街へつながる開口
17月の住居
南側の隣地(写真左)擁壁の間知石が、敷地に入り込んでいる。その部分を斜面状に左官した。そして、擁壁頂部を植栽スペースにした。

さらに、コンクリートの屋根の軒をその上部に被せ、雨が植栽にあたるように施し、水が擁壁斜面を伝う、表情あるアプローチを形成した。

17月の住居
スリット状の中庭。

採光を住居内へと引き込むバイパスの役割を持つ。

17月の住居
庭を土間が通りぬける
17月の住居
リビング(内)、中庭(外)、寝室(内)と反復する空間を、一つの軸線が通る。
17月の住居
回遊できる平面
17月の住居
東側の開口より、光が注がれる
17月の住居
庭(外)を通り抜ける土間(内)
17月の住居
ハイサイドライトとロフト床、そして庭(外)と土間(内)
17月の住居
コンクリートの空間に、やわらかさを与えるため、土間の天井にはシナ合板を用い、薄く色を入れている。
17月の住居
光とスラブが交差する。右は寝室。住要素の緩やかなつながり。
17月の住居
ハイサイドライトは街まで連続している。スリット状の中庭を通る光は南北方向。ハイサイドライトは東西方向に光が通る。
17月の住居
浴室とバステラス
17月の住居
寝室と内庭
17月の住居
夕景
17月の住居
キッチンの上部にもロフト床がある
17月の住居
回遊できる室内
17月の住居
ダイニングスペース
17月の住居
外へと
17月の住居
十七月の住居
設計:奥和田 健|okuwada architects・奥和田健建築設計事務所
撮影:山田圭司郎 YFT(photo・movie)
構造:土屋茂|土屋設計
施工:木村工務店
植栽:和想 WA-SO

主要用途:専用住宅
構造規模:鉄筋コンクリート造(RC造)平屋建て