調査のため敷地を歩くと、前面道路から奥に向かうほど、段々と北側に飛び出していく、個性的な形状であった。
そして、南側の隣地は、当該敷地より標高が高い上に、背の高い建物が建っていて、本敷地への採光に工夫が必要だと感じた。
建主は単身。
住空間における生活の中で、他人に気を遣う必要がない。
そのため、内部建具の必要性も少なく、生活空間を大きなワンルームで構築することができる。
されど、友人を招き食事もするパブリックエリアと、睡眠や入浴をするプライベートエリアは、少し離したいという気持ちも存在するであろう。
住宅の計画においては、上記の要素を考慮したうえで、南側にある隣地の住宅の影響を考慮し、中庭をスリット状の平面形状にすることを考えた。
そして、先の住要素(パブリック・プライベート)を、住宅内において、緩やかに繋ぐことを試みた。
さらに、コンクリートの屋根の軒をその上部に被せ、雨が植栽にあたるように施し、水が擁壁斜面を伝う、表情あるアプローチを形成した。
採光を住居内へと引き込むバイパスの役割を持つ。