大阪の郊外、枚方市に「東香里」という住宅街がある。起伏に富んだ街並みで、それぞれの敷地が特徴的な形状を持ちながら、家が連なり、街が形成されている。
建主は、東香里の丘の頂部にある敷地を、住宅を建てるために購入し、私に連絡をくれた。
敷地を歩くと、前面道路から奥に向かうほど、段々と北側に飛び出していく、個性的な平面形状だった。そして、南側の隣地は、当該敷地より標高が高い上に、背の高い建物が建っていて、本敷地への採光に工夫が必要であった。さらに、隣地の擁壁に被さっている間知石が、建主の敷地内に入り込んでいた為、それらを建築的に処理する表現が求められた。