京都を北へ、日本海の方向へ進むと京丹後という街がある。

冬は寒冷地でもあり積雪もあり、夏は陽ざしもあり普通に暑い、そんな気候の地域。
丹後ちりめんの産地でもある。

施主Mさんとは、大阪で出会った。
当時、家具メーカーにお勤めだったMさんが、僕の事務所の担当で、家具や照明にまつわる色んな事を相談していた。
そんなMさん、数年前に生まれ故郷でもある京丹後に生活の拠点を移された。
「また近くに行ったら伺います」と話しつつも、なかなか京丹後へ行けなかったが、しばらくして「住宅を新築したい」と相談があり、設計を始めたのが、この住宅のイントロダクション。

計画地は、京丹後の中央部。
幹線道路に接続する地域の道が北側に接道、東側に隣地建物があり、南と西には水田が広がる敷地であった。

夏は南からの陽ざしがあり暑いけれど、冬は北側から風が吹き雪が降るので対策を試みることが、Mさんからの要望であった。どれくらいの対策をして良いのか見当がつかず、古くからある地域の住宅を廻り、その対策を手掛かりにしながら、屋根勾配を考え、北風に備えて外壁を整え、デザインを構成することにした。

京丹後の家（京都府）
設計：奥和田 健 ｜okuwada architects｜奥和田健建築設計事務所
施工：（分離発注方式）大村工務店・大宏産業
撮影：山田圭司郎｜YFT

所在地：京都府京丹後市
主要用途：専用住宅
構造規模：木造平屋建て