奥和田 健
Okuwada Architects 奥和田健建築設計事務所
ニューノーマル 2020AW
  
僕たちの暮らしの背景に街があり
その街の構成要素として建築があり
人はそれらを使い、日々を営む。

先日、とあるビルの屋上で時を過ごした。
この屋上から見える街の人々の暮らしに、寄り添いながら、豊かさを享受できる、そんな建築が作れれば良いですね。
そんなことを、皆で話していた。


  

この2020年の暮らし、日常
ニューノーマル。
それらを僕たちは
豊かさと共に歩めるのだろうか。

そんなことを考えながら
最近は仕事をしている。


  

東京では、住宅のプロジェクトが進んでいる。
施主さんとは、以前のプロジェクトから色々と建築を考えていて、先月はご自身とご家族が暮らす住宅の地鎮祭だった。

2階の屋外テラス
小さな「はなれ」が付いてある
施主さんの仕事場となるスペース
春には完成する予定。


  

大阪。
萩之茶屋プロジェクトは上棟
写真は、屋上フロア。屋根組の部分は、3階からメゾネットで上がる、ペントハウス部分だ。
空が広がる、風も流れ、何より明るい。


  

 
  

京都を北へ、日本海側へ車で移動すると、京丹後市へ辿り着く。京丹後といえば「丹後ちりめん」の生産地だ、そしてカニもあり、何より広大な自然が広がっている。

京丹後では、木造平屋の住宅が進んでいて、設計がまとまり、この日は地鎮祭だった。
大きな屋根が特徴的な平屋。


  

リノベーションのプロジェクトも進んでいる。
写真はスーパーの跡を福祉施設に改装するプロジェクト。円形の吊り天井を配置する予定。


  

この2棟ある空間は
イヌノクラシ ヒトノクラシ
暮らしのセレクトショップの現場。

蔵をリノベーション、ショップの外には庭もある。
12月には完成の予定。


  

堺では、住宅のプロジェクトも進んでいる。

鉄骨造の2階建て、上階は、ほぼワンルームで広く、天井を斜めに7本くらい折り、光のグラデーションを楽しむ試み。

設計中だが、この天井と全体の空間バランスを整えるのに、高度な寸法解析が必要で、BIMの出番となっている。


  

リンゴが好きだ。食べるリンゴもだが「りんご音楽祭」の動画もYouTubeでずっと観ている。
そんな林檎好きの僕に、長野県の施主さんが連絡をくれた。話を伺い、設計を始めている。

長野も頑張れば日帰りできるが、この日は宿泊。
この街が、どのような街なのか、朝、昼、そして夜と視察。 人々が、どのように生活しているのか、そこに建築で豊かさを加味できるのか、等。


次の日は、福岡に移動した。

都住創

天神のLOFTから近い。
福岡の現場
内と外を計測しながら
昼間、夕刻、夜と街を見続ける。

帰りは博多の駅から大阪まで
新幹線の席に座り、少しビールを頂いた。

そういえば先月と今月は移動を重ねている

僕たちの仕事
リモートでも出来そうに思えるが
素材は触感、街は嗅いと味、そして音
時間の移ろいはリアルに見ないと解らない。

きっと、街を楽しむ人々も
それらを手掛かりにしてるのかなと思う。

ニューノーマル

僕たちの仕事の仕方は、どれくらい新しい手法を取り入れられるのかな。
この秋冬を乗り越えて、次の春には何か掴めているのかな。

2020AW。
そんなことを考えていた。

2020.11.15
奥和田 健 / 奥和田健建築設計事務所

https://okuwada.com/
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